―身体のクセを知れば、不調の原因も見えてくる―
こんにちは。加古川市平岡町の諸井接骨院・整体院です。
姿勢や動きのクセで悩む方が増えているなか、今回の記事では「自分の身体がどんな動き方のタイプなのか」を知るための視点をご紹介します。
その名も、「伸び族・縮み族の法則」です。
これは、「縦巻き横巻きの法則」の整体理論などで知られる内司和彦先生によって提唱されたユニークな身体タイプ分類法です。
「伸び族・縮み族」ってなに?
簡単に言うと、
・伸び族(のびぞく)=関節を伸ばす方向の動きが得意

・縮み族(ちぢみぞく)=関節を縮める・曲げる方向の動きが得意

という分類になります。
伸び族 | 縮み族 | |
特徴 | ・関節を伸ばす方向の動きが得意 ・動作も「伸びる」ことを優先するタイプ | ・関節を縮め・曲げる方向の動きが得意 ・動作も「縮む」ことを優先するタイプ |
動きの例 | ・ジャンプのときに背伸びを入れてからしゃがむと跳びやすい ・話をしていて強調する瞬間身体が伸び上がる | ・ジャンプのときにいきなりしゃがんでも高く跳べる ・話をしていて強調する瞬間身体が縮める、うなずきが多い |
得意なこと | ・伸びやかでダイナミックな動きが得意 ・背筋を伸ばす・長時間立っても平気 | ・コンパクトで安定した動きが得意 ・背筋を丸める・長時間座っても平気 |
苦手なこと | ・前屈み、手足を曲げておく ・筋トレで関節を曲げるトレーニングばかりすると調子が悪くなる | ・胸を張る姿勢、手足を伸ばす ・ストレッチで関節を伸ばすストレッチばかりすると調子が悪くなる |
※上記の表はあくまでも一例です。
この分類は、筋肉の付き方・姿勢・骨格のクセ、そして神経の通り道や身体の使い方の癖にも深く関係していると考えられています。
このことから動きや感覚、身体つきが人種が異なると表現しても良いくらいの違いがあり、そのため「伸び族」「縮み族」と名付けられました。
実は不調の原因にも関係している?
自分の動きのクセを無視して、「良い姿勢」や「正しい動作」をしようとすると、逆に不調が起きやすくなることがあります。
たとえば「伸び族」の人が、無理に肩をすぼめるような縮む動作を続けると、首や肩の緊張が高まりやすくなります。逆に「縮み族」の人が、無理に胸を張るような姿勢を続けると、腰や背中に負担がかかりやすくなるのです。
実際に当院でも、
- 肩こりがずっと続いている
- ストレッチしても腰の重さが抜けない
- 正しい姿勢を意識するほど体調が悪くなる
という方に、この「伸び族・縮み族」の視点で動きの癖を見直してもらうと、ぐっと楽になるケースがあります。
あなたは何族?簡単な見分けポイント
以下は一例です。
チェック姿勢を取ってみて呼吸のしやすさ、身体の動きやすさ(両手バンザイ、首の左右の向きやすさ、あごがスムーズに開くか)など、どのような身体の変化があるかを調べてみましょう。
①身体を伸ばすor縮めるどちらが楽か
⑴姿勢良く真っ直ぐ立ったまま30秒キープした後に呼吸の吸い込みやすさや可動域チェック

⑵体育座り(手足を一番縮めた状態)で30秒キープした後に同様に呼吸と可動域チェック

⑴の方が呼吸が楽&動きが良い=伸び族
⑵の方が呼吸が楽&動きが良い=縮み族
②座ったままお腹に力を入れてみる

身体が伸び上がりたい感覚がある=伸び族

身体を丸く縮めたい感覚がある=縮み族
③立って腰を反らす

みぞおちを出す方が反りやすい=伸び族

股間を出す方が反りやすい=縮み族
自分のタイプを知れば、セルフケアも効率的に!
大切なのは、「良い動き=万人に共通」ではないということです。
自分の身体のタイプに合った動かし方やケア方法を選ぶことで、
- ストレッチが効きやすくなる
- 姿勢を直しても疲れない
- トレーニングの成果が出やすくなる
といったメリットが期待できます。
当院ではあなたの“動きのクセ”を見つけます
「どっちのタイプか分からない」
「自分に合った姿勢や運動が知りたい」
そんな方には、当院では身体のクセのチェックを行っています。
無理のない姿勢や、気持ちよく身体を動かせる方法が見つかるかもしれません。
「いい姿勢」と言われる形に自分を無理やり当てはめるのではなく、
自分の身体の性質を知り、そこに合わせた動きをすることが、
本当の意味で“ラクな体づくり”につながります。
あなたの身体は、どんな動きを得意としているでしょうか?
まずは、そこから見直してみませんか?
(監修:柔道整復師 諸井 秀弥)
