〜神経リソースの観点から読み解く、秋の不調〜

こんにちは。加古川市の諸井接骨院・整体院です。

9月も半ばになり夏の猛暑の日々からだんだんと大雨が降ったり、台風が来たり、湿気が強くなったりと天候も不安定になってきましたね。

毎年夏の終わりから秋にかけての時期になると、「なんだか身体が重い」「やる気が出ない」「気分が晴れない」と感じる方が増えます。

この“なんとなくしんどい”という感覚、実は「神経リソースの消耗」が深く関係しているのをご存じでしょうか?

季節の変わり目は、気温や環境の変化が激しく、身体を調整するために自律神経や脳の調整力がフル稼働しています。

このような状態が続くと、神経系に“適応ストレス”がかかり、いわゆる“中枢疲労”や“自律神経の乱れ”として現れてくるのです。


神経リソースとは?

「神経リソース*」とは、わかりやすく言えば、

脳や神経が身体を調整するために使う“作業エネルギー”のようなものです。

私たちの身体は、常に以下のような調整をしています。

  • 体温や血圧のコントロール
  • 外の環境への適応(暑さ・寒さ・湿度など)
  • 感情の安定
  • 姿勢の維持
  • 内臓の働きの調整
  • 呼吸や睡眠のリズム管理 など…

これらを支えているのが「神経の仕事」=神経リソースの働きです。

しかし、このリソースには人それぞれに限界があります。

使いすぎれば当然、疲れてパフォーマンスが落ちてしまいます。

*「神経リソース」とは、正式な医学用語ではありませんが、神経系の働きや処理能力のイメージを説明するために用いています。特にストレス・疲労・環境適応などのテーマで使われることがあります。


なぜ夏から秋は神経リソースを使いすぎるのか?

① 気候の不安定さが「予測エラー」を増やす

この時期は「日中は暑いけど朝晩は涼しい」「急に雨が降る」「乾燥したり蒸したりする」と、環境が読みづらい

脳は常に「次にどうなるか?」を予測しながら身体の調子がある程度一定になるように調整していますが、この予測が当たらないと“予測修正”に神経リソースを多く使うことになります。

脳が環境の変化についていけず、エネルギーを大量消費している状態


▶ ② 外向きの活動が増えてくる

夏はどちらかというと「内向き」の時期。

外出や予定も少なめで、自律神経もやや“休みモード”。

しかし9月以降は、学校・仕事・地域の行事などが増え、交感神経が強く働くようになります。

緊張モードが続くことで、神経リソースがじわじわ削られていく


▶ ③ 身体の“内部メンテナンス”が始まる

夏に蓄積された「冷え・睡眠不足・胃腸の疲れ」などを秋に入ってから回復しようと、身体の中では大忙し。

特に自律神経系は、内臓機能の立て直しにもリソースを割いている状態です。

身体の内側と外側の両方を調整しなければならず、リソースが分散される


→その結果…「なんとなくしんどい」に

  • 朝起きてもスッキリしない
  • 気分が上がらない
  • 集中力が続かない
  • 肩や腰が重だるい
  • 免疫が落ちて風邪を引きやすい

これらはすべて、神経リソースの枯渇によって、身体の自己調整機能が“間に合っていない”サインともいえます。


どうすれば神経リソースを守れる?

工夫効果
いつもより睡眠時間を長めに取る脳と神経の回復時間を確保
予定を詰めすぎないリソースの“使いすぎ”を防ぐ
やるべきことは後回しにしないタスク記憶や葛藤によるエネルギー浪費がなくなり負担減
食べ過ぎを控える内臓への負担を減らし、リソースを節約
ゆったりした運動自律神経のバランスを整える
同じ時間に起きる・寝る「予測可能な生活リズム」が脳を安心させる

✅まとめ

「最近なんだかしんどい…」

そんなときは、身体のせいではなく、“神経リソースの消耗”によるものかもしれません。

見た目にはわかりづらいこの“エネルギーの使いすぎ”を意識して、生活に少し余白を作ってみてください。

神経リソースを守ることは、自分の体と心をいたわること。

神経リソースの消耗は、目には見えにくいけれど、確実に体と心に影響を与えます。

当院では、筋骨格系の施術だけでなくクラニアル整体や内臓調整など神経系・自律神経のバランスも含めたアプローチを行っています。
「最近なんとなく調子が出ない…」そんな方は、一度ご相談ください。