こんにちは!東加古川の諸井接骨院・整体院副院長の諸井秀弥です。

6月に入りますね!なんともう1年の折り返しです。びっくりですね〜。

先月は雨が続いたり、寒暖差が激しかったりと例年と比べるとあまり過ごしやすい5月ではなかったのかなと思います。

そして6月は梅雨ですね。この時期、例年多くの方が体調不良を訴えるようになります。

天気が悪い日、または天候が崩れる1〜2日前から関節が痛んだり、めまいが出たり、気分が落ち込んだり、接骨院で治療中の方でも治りかけていた症状がぶり返したりということがよく起こります。

いわゆる「気象病」「天気痛」と呼ばれるものですが、特に頻繁に耳にするのが「頭痛」の問題ですね。ジメジメとした天気が続くこの季節には、なぜ頭痛は増えるのでしょうか?

この記事では、医学的&整体的な観点から梅雨時の頭痛が起こる理由と、その予防策について解説していきます。

早めの対策をして梅雨に負けず元気に過ごしていきましょう!

梅雨と頭痛の関係

1. 気圧の影響

まず、梅雨時に頭痛が増える主な原因として、気圧の変動があると言われています。

人間は普段、地球の大気(空気の層)の中で生活しています。この大気には重さがあり、地上の人間の体には約15トンもの圧力がかかっています。

晴れた日が続いている時は高気圧に覆われ、空気は重く安定しています。身体の内外の圧力のバランスは、身体にある圧力センサーが常にモニターしてくれているため、私たちの身体は内側からも同じ圧力で押し返していて、空気の重さで身体が押しつぶされることはありません。

しかし、雨天時には気圧が下がっていき低気圧が主になります。この天気の移行期に気圧差が生まれるため、それに伴って体調は不安定になりやすくなります。

気圧が低下すると、身体にかかる空気の重さは少し軽くなりますが、相対的に身体の内側からの圧の方が強くなってしまうので、体内の圧力バランスを変化させる必要があります。

ところが、気圧が急激に下がる日など、この気圧の変化に身体がすぐに対応しきれなかったときに自律神経の乱れ血流の悪化が引き起こされ、頭痛など気象病の症状が現れるのです。

2. 湿度の影響

湿度の高い環境では、人体の発汗効率が落ち、体温調節が難しくなります。これにより体が熱を持ちやすくなったり、交感神経が過度に働くことがあります。

東洋医学の言葉で言えば身体に熱がこもり水分が上手く抜けない湿邪という状態です。

結果としてストレスや疲労感が増加し、それが頭痛の原因になることもあります。

また高湿度は空気中の酸素濃度を低下させるため、呼吸が浅くなります。

呼吸が浅くなると通常より多く酸素を取り込もうとするために首や肩周りの呼吸筋を過剰に働かせることになり、頭痛の原因にもなる肩や首のコリを誘発します。

3.気温の影響

5月から6月という時期は早朝と日中の気温差がまだまだ大きい時期になります。

そのため、夜寝る前は暑いと感じて薄着で寝たものの、朝方になって寒さで目を覚ますということも多いのではないでしょうか?

朝方足が攣ってしまったと患者さんから聞くのも意外とこの時期が多い印象があります。

気温の変化が大きいせいで自律神経が乱れやすくなるということはもちろん言えるのですが、

整体的な観点から言うと、気温が下がり身体が冷えると、影響を受けやすいのは腎臓になります。

腎臓とは常に大量に流れ込む血液をろ過し、不要な水分や不要な物質を身体の外へ排出する役割を持った臓器ですが、身体の冷えは全身の血液循環を悪化させるため、腎臓への血流も減少します。

そうした場合、腎臓のろ過機能が低下し、老廃物や余分な水分の排出が不十分になります。

このことが頭痛とどう関係するのだろう?と思われるかもしれません。

しかし関係があります。

腎臓の機能低下が起こった場合、腎臓を包む腎筋膜と引っ付いて存在する大腰筋という腰椎と股関節を繋ぐ重要なインナーマッスルへの負荷が増大し、骨盤や背骨のバランスが崩れるという身体の構造的な問題に発展するのです。

骨盤や腰痛のバランスが崩れると、当然身体の上部に位置する頚椎などのバランスも崩れるため、頭痛が起こりやすい身体の構造になってしまいます。これが冷えの影響です。

梅雨時期の頭痛対策

1. 気圧の変動に対する対策
気圧変動を予測する
  • 気象アプリの活用:スマートフォンの気象アプリ(頭痛ーる https://zutool.jp/など)を活用して、気圧の変動を事前に把握することが可能です。気圧が急激に下がると予測される日は、無理をせず、身体を温めてリラックスした時間を過ごすよう心掛けましょう。
気圧変動に備える
  • ストレッチと深呼吸:気圧が変動する日の数日前からゆったりとしたストレッチを行い、深呼吸でリラックスすることが有効です。深呼吸のコツは鼻の穴で吸うのではなく、良い匂いを嗅ぐ時のように鼻の奥の眉間の部分から深く吸い込むようにすると良いでしょう。脳や全身の血流を良くし、自律神経のバランスを整える効果があります。
2. 湿度対策
室内環境を整える
  • 換気と除湿器の使用:定期的に部屋の換気を行い、湿気を外に逃がすことで、快適な環境を維持しましょう。換気が難しい場合は除湿機などで室内の湿度を50%〜60%に保つようにしましょう。エアコンの除湿機能を活用するのも効果的です。
水分補給
  • こまめな水分補給:湿度が高い日でも、適切な水分補給が重要です。水をこまめに摂取し、体内の水分バランスを保ちましょう。1日の目安は1.5ℓです。
  • ミネラル補給:水分補給と合わせて塩分などのミネラル補給をすることも水分補給と同じくらい重要です。いちばん良いのはミネラル分の豊富な海塩(食塩はNG)ですが、スポーツドリンクや経口補水液を活用するのも良いでしょう。私の場合は沖縄で取れる粟国の塩(https://www.okinawa-mineral.com/)という塩を水にほんの少しだけ溶かして飲むことで仕事中も塩分を補っています。
3.気温対策
  • 身体を温める:身体の冷えは上記のような身体のバランスを崩すだけでなく、痛みを感じやすい身体の状態にもなります。身体を温める際はまずはホットタオルなどでお腹を温めるのが良いでしょう。その次に膝裏です。副交感神経優位になりリラックスしやすくなります。
+α ストレス管理

梅雨時の天候不良は、知らず知らずのうちにストレスを増加させ、頭痛の引き金となることがあります。逆に普段からストレスを感じやすいことが天候不良によって頭痛としてあらわれる場合もあるため、ストレスを管理することも非常に大切です。

リラックス法の実践
  • 目を休ませる:頭痛が出やすい方は目を使いすぎています。単純に画面を見ないようにすることが大事ですが、目を動かしてあげることも重要です。アイマスクや重ねたタオル、または両手の手のひらで目を覆い、光が入らない真っ暗な状態にして、2,3分待ちます。そして、2,3分経ったら目は覆ったまま今度は目を上下にゆっくり20回、次に左右にゆっくり20回動かしましょう。目がリフレッシュして見やすくなる効果があります。
  • 趣味を楽しむ:自分がリラックスできる趣味やアクティビティに時間を割くことで、ストレスを解消します。いま自分がいちばん好きなこと、興味のあることをするのが良いでしょう。脳の働きが良くなり、痛みを感じにくくしてくれます。注意点は目を酷使しすぎないことです。
睡眠の質を高める
  • 十分な睡眠:頭痛が癖になっている方の多くが睡眠不足です。しっかり寝ていますと言いつつも長くて6時間くらいしか寝ていない場合が非常に多いです。しっかり睡眠を取ることはどんな体調不良であっても、どんな薬よりも治療よりも効果があります。毎晩同じ時間に就寝し、起床する習慣をつけましょう。少なくとも天気の崩れが予想される2,3日前からは早く床につきましょう。
  • 寝室環境の整備: 静かで暗い、快適な温度の寝室環境を整えることが、質の良い睡眠を促します。

まとめ

梅雨時の頭痛は、気圧の変動や高湿度、ストレスなどが原因で発生します。

これらすべてを避けることは難しいですが、気象情報をチェックして気圧の変動に備えること、湿度を管理して快適な室内環境を保つこと、ストレスを適切に管理し、リラックスすることが大切です。さらに、バランスの取れた食生活や十分な睡眠を心がけるなどの適切な自己管理によって、その影響を最小限に抑えることは可能です。これらの対策を実践して、梅雨時の頭痛を軽減し、快適な日常を送りましょう。

接骨院や整体院で、身体のバランスを整え、自律神経のバランスを改善することも一つの手段です。

当院ではクラニアル整体内臓調整整体という専門的なアプローチ方法により、頭痛の症状緩和を図ることができますので、ぜひご相談ください。

(柔道整復師 諸井 秀弥 監修)